人と人がパソコンの画面だけで取引をするネットオ-クション。たとえ相手に騙す気が無くても、こちらの受け取り方や勘違いでは「詐欺にあった」となる可能性もあります。そうなると双方とも嫌な思いをしますし、した経験のある方も多いのではないでしょうか?
ここでヤフーオークションを例に、書いていきたいと思います。
インターネットの普及がもたらしたものに「ネットオークション」というのがあります。しかし金が絡むとなると、そこは人間ですから「希望の商品をできるだけ安く手に入れたい」という買い手と、「出品した商品をなるべく高く売りたい」という売り手双方の欲望が渦巻いており、いろいろな問題なども発生しています。
お互い相手を騙す気が無くても、双方の勘違いなどで問題が発生したりします。そういったものを未然に防ぐのも重要ですし、そういうのに巻き込まれないようにするのも重要です。そこで今回は、そういったトラブルに巻き込まれないように、簡単な注意事項などを書いていきます。またヤフオクではトラブルに巻き込まれない為の注意事項などが書いてありますので、そちらもどうぞ。
そもそもオークションとは、手に入れたい商品に関する情報が圧倒的に少ないです。実物を見ないで、出品者が撮影した写真とコメントだけを頼りに手に入れたい商品を判断しなければなりません。根本的に間違いが起こりやすい取引方法というのを忘れないでください。
オークション関連のサイトを見ていると、いろいろと注意事項が書いてありますが、それらを守るのは当然です。その上で、私が特に注意していることは3つです。「出品者のコメントがちゃんとしているか確認する・入札金額を決めておく・商品の定価を調べる」です。
出品者のコメントを見る
「コメント」とは、簡単に言えば出品者の商品説明の文章です。このコメントですが、本当にいろいろあります。ただ「ノークレーム・ノーリターン」としか書いていない人もいれば、商品に関して事細かに説明している人もいます。
特に私が注意しているコメントは「商品の悪い所・良い所」です。
今まで何十点もの商品を落札しましたが、これを書いている人とは、お互いの勘違いなどによる問題は一切発生していません。もちろん中古の場合で、新品未使用品などは別になります。
商品の悪い所・良い所は、傷や汚れなどを書くのは当然です。それに加えて、商品を実際に使っていた際の感想などを書いている人もいます。 パソコン関連部品なら、「電源ボタンが押しにくい・作動時の音が大きく耳障り・キーボードのタッチが気に食わない・自分のマシンとは相性が悪い」など、出品者が実際に使い、その際に感じた事を書かれていると、安心できます。
普通だと少しでも高く売りたいので、マイナス要素は書かないのですが、逆にそういった部分を書いていると「この人なら安心できる」という気持ちも湧いてきます。 もちろん文章だけで人は判断できませんが、文章だけでもある程度は判断できます。それに全く同じ商品でも「ノークレーム・ノーリターン」の1行しか書いてない人よりも、詳しく商品説明を書いている人に入札したくなるものです。
これは常に気をつけていることです。欲しい商品を落札しようとしていたら、他の人からの入札もあり、気が付いたら「新品を買ったほうがよかった・・・」という金額まで吊り上がっていた人もいるのではないでしょうか。 紙幣での取引ではなく、ただ数字を打ち込んで行なうネットオークションにはこういう罠があります。
「100000」← こう入力するだけで10万円です。なので欲しい商品が見付かったら、「これだけしかお金を使わない」という金額を決めてください。 私の場合は、市販価格の3・4割が上限です。それ以上では、オークションの意味が無くなると思っているので入札しません。
入札するタイミングも重要です。残り4日で現在価格1000円とします。大抵の人は値段が吊り上がるのを防ぐために、残り時間が少なくなってから入札しようとします。しかし、そう考えている人が他にもたくさんいるので、その方法は意味をなしません。結局残り1時間ほどで、一気に値段が吊り上がっているのが現状です。
それに拍車を掛けているのが、自動入札ツールです。オークションが終了する直前に、指定した金額を自動で入札するツールなのですが、それを皆が使用しているので、全く意味がありません。それなら欲しい商品を発見したら「ここまでお金を出せる」という金を出して、さっさと入札してしまいましょう。
特に注意して欲しいのが、値段の吊り上げです。出品者の中にはオークションIDを持っている知り合いと手を組んだり、複数のIDを一人で所有して、意図的に値段を吊り上げている人もいます。そういうのに引っかからないためにも、入札する金額を決めておきましょう。ただ値段の吊り上げ自体、悪い事ではないと思います。オークションで商品を高く売る技術ですし、オークションの醍醐味の1つだと思うからです。
オークションとは「不要な物があるけど、捨てるのは勿体無いな。誰か欲しい人はいるかな?売れるものなら売ってしまおう」というものだと思っています。そして定価で買うよりもずっと低い値段で欲しい商品が手に入るものです。しかし、世の中には色々な人がいます。市販価格よりも高い値段で商品を売っている場合もあるのです。
ある日の事、車のパーツが欲しくてヤフーオークションを回っていたのですが、私の欲しい商品を新品で発見しました。しかし私は、その商品に対しての情報を全くもっていません。特に重要な「市販価格とオークションでの値段帯」さえも知らなかったのです。
しかし商品説明を見ると「この商品はとてもお勧め。安い値段から開始します。」と書いてあるではないですか。しかし疑い深い私は、「とりあえず市販価格を調べるか・・・」という事でグーグル検索したところ、オークションで提示されている金額よりも、かなり安い値段で販売されている事が判明しました。
この日を境に、私が更に疑い深くなったのは言うまでもありません。
最低限kakaku.comで定価を調べ、ヤフオク内での相場を調べましょう。
相手の注意書きをよく読むのが、1番重要な事かもしれません。「商品の発送方法・消費税/送料/手数料の有無・入金方法・返品方法・クレーム対応・傷や汚れの度合い」などです。これをよく読んでおかないと、後々出品者とモメる原因になります。
「特に傷や汚れ」と「商品の発送方法」には注意しましょう。
トラブルの原因で一番多いのは、傷や汚れです。商品説明で「傷は少しだけあります」と書いてあったとしても、その少しの定義は人それぞれです。このような曖昧な表現をしている出品者は、注意してください。写真で判断できる傷だと問題は無いのですが、写真で判断できない場合は質問しましょう。
「傷はどれくらいの深さで、長さはどれくらいですか?また傷の付いている場所も具体的にお願いします。」と失礼な言い方になりますが、ハッキリと質問しましょう。こちらも曖昧に質問して、後々トラブルが発生するよりもマシです。ただ質問するだけして入札しない人もおり、そういうのに嫌気がさして質問には返信しない出品者の方もいますので、そういうのを踏まえた上で質問してください。
商品の発送方法ですが、「クロネコかペリカンか?」という意味ではありません。商品をどのように梱包するかです。
衝撃などが関係ない商品でしたら、さほど気にする必要も無いのですが、パソコンパーツとなると話は別です。1度バイクの外装パーツを落札した事があるのですが、商品はシングルシートという品物でした。これは外装パネルでFRPというそれなりに強い素材で作られているのですが、端っこが尖っており、運送屋さんが荷物を運んでいる時にパーツが割れる危険性がありました。下敷きの端っこが割れやすいのを想像していただいたら、分かりやすいかと思います。
その商品が届いたのですが、ダンボール箱を開けてびっくりしました。そのまま送られてきたのです。何にも包まれること無く、シングルシートがポツンと置かれていたのでした。しかもダンボール箱が小さかったのか、多少無理してシングルシートを押し込んでいたのです。
パーツ自体には被害が無かったのですが、その時は物凄く嫌な気分になりました。それ以降、運送時に傷・割れが発生しそうな商品に入札するときは、相手に梱包方法を聞くようにしています。もちろんパソコンパーツを入札するときも同じです。
その他の注意事項としては「ノークレーム・ノーリターン」です。ほとんどの出品者が書いている言葉なのですが、これに関しては出品者がよほどの嘘を書いてない限り有効です。ちょっとの傷程度で「騙された!返品してくれ」というのもおかしな話です。そこらへんはある程度の妥協が必要です。傷や汚れが気になる人は、事前に出品者に質問しておくとよいでしょう。
商品説明がメーカーサイトの文章をそのままコピペしただけとか、注意事項しか書いてなくて肝心の商品説明が一切無い人も注意が必要です。 新品を取り扱っているのならさほど問題は無いのですが、これが中古となると怪しさ満開です。出品者が面倒臭がり屋なだけかもしれませんが、実際そういう人のほうが落札後の争い事が発生しやすいみたいです。トラブルに巻き込まれないという意味では、こういう人から落札しない方が無難です。
オークションでは出品者に質問するのも、トラブルを起こさない為には重要です。ここで問題なのは出品者の返答では無くて、質問の仕方です。私もオークションを利用しているのですが、出品者側の時に下のような質問をもらいました。
最初の方はちゃんと返事をしていたのですが、途中から無視するようになりました。出品者も人間ですので、返答が来なかったり遅かったりしても怒らないで下さい。もちろんですが普通の質問にはキチンと返答しております。
私も出品したり入札したりと、オークションを活用しています。そんなオークション生活の中で、一度だけ事件が発生しました。
とある商品を出品したのですが、無事オークションが終わり、数日後には落札者から私の口座へ銀行振込がありました(オークション終了時にヤフーから落札者へ届くメールに、料金の振込先を書いていました)。
しかし商品発送先が分かりません。落札者から「私の住所は○×だから、○×に送ってください」というメールが来ないのです。こちらから何回もメールを送りましたが、何の音沙汰無もありません。まさか事故にでもあってパソコンに触れないのかな?と思っていると、ヤフーの評価に落札者から以下のような評価文をもらいました たしかこんな感じだったと記憶しています。
「料金を振り込んだのに商品が届かない。また出品者からの連絡が無い。対応次第では訴える」
最初にこの評価を見たときは「はぁ?商品発送先が分からないのに、どうやって商品を発送するんだ?」と思いました。よくよく考えてみると、お互い送っていたメールが届いていないようでした。理由は分かりませんが、たまにこのようなことがあります。
その後何とか落札者と連絡が取れて、無事商品の発送は終わりましたが、後味の非常に悪いものでした。このようなことにならないように、相手から連絡が遅いと思ったら別のメール・アドレスでコンタクトを取ってみたり、評価の欄に「メールを送っているのですが、届いていますか?」などと書いておきましょう。
お互いの勘違いによるトラブルではなく、実際の詐欺に合わないためにはどこに注意すればよいでしょう。それはヤフーオークションの「報告されているトラブルの例」を見るのが一番です。
●ヤフーオークション-トラブルの例
http://auctions.yahoo.co.jp/phtml/auc/jp/notice/instances/example.html
また、Googleで「オークション 詐欺」で検索すると、けっこうな数のサイトが出てきます。これらを参考に詐欺の被害に遭わないように注意してください。といっても、本当に基本的な事に注意するだけです。また詐欺に会ったとしても、被害の少ない金額にしましょう。私がオークションで落札した商品の最高金額は、4400円です。
詐欺の被害で多いのが、パソコン本体などの高額商品を入札してお金を振り込んだけど、商品が届かなかったというものです。そういったものは、電気屋で買ったほうが無難です。
オークションでは簡単に商品が買えますが、騙す側にしてもオークションで簡単に詐欺が出来るようになったという認識を忘れないで下さい。
出品時の注意ですが、これまで書いた入札時の注意の反対です。
「商品の発送方法・消費税/送料/手数料の有無・入金方法・返品方法・クレーム対応・傷や汚れの度合い・商品説明をキチンと書く質問にはちゃんと答える」などに気を使えば大丈夫だと思います。
特に商品説明をキチンと書くのは、非常に重要なことです。以前「商品説明をキチンと書くのと、適当に書くのではどれだけ値段に違いが出るのだろう?」と思って調べたことがあります。
パソコン・パーツで調べたのですが、ほぼ同じ状態の商品で開始価格が同じでも、商品説明がキチンとされているのには入札も多く値段も上がっていました。逆に商品説明が適当なほうは、入札件数も少なく価格はぜんぜん上がっていない状況でした。商品説明にはタグを用いることが可能です。HTMLの知識が必要になるのですがある程度は見やすい画面にしましょう。
いちばん重要な要素は、写真の写り具合です。これは本当に値段が左右されます。入札者はその写真を頼りに商品を判断するので、写真写りが悪ければそれだけで値段がガクッと落ちるでしょう。 オークションを長く続ける予定の人は、多少高いお金を払ってでも、性能の良いデジカメを購入することをお勧めします。